
| タイトル | エーゲ海に捧ぐ |
| 作者 | 木内克 |
| 設置場所 | 福岡市中央区 福岡市立美術館 |
| 製作年 | 1972 |
木内克(きのうちよし)は1892年に茨城県水戸市に生まれる。1912年に上京して彫金家・日本画家の海野美盛に師事し、江戸時代から伝わる彫金技術を学ぶ。1914年に朝倉文夫の彫塑塾に入塾。1921年にロンドンに渡り、半年後にパリに移ってプールデルから彫刻の真髄を学ぶ。1927年からは陶芸家ラシュナルに師事しテラコッタの技術を学ぶ。帰国後、二科展などで活躍した。
この作品は、1971年に憧れの地だったギリシャを旅した木内が、その印象を作品にしたもの。エーゲ海の美しさと古代ギリシャ彫刻に魅了された老彫刻家は、「人間が生まれたのは、このような場所だったのではあるまいか」と感じたという。作品に腕がないのは必要ないからとのこと。日本と西洋の芸術を熟知する木内だからこそ造形できた晩年の傑作だと思う。
なお、池田満寿夫の芥川賞受賞作で映画化もされた同名タイトルの小説「エーゲ海に捧ぐ」は1977年1月の発表なので、この木内の彫刻作品の方が5年早く製作されている。

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