「法師守護の図」加藤寅之助

2023.7 撮影
タイトル法師守護の図
作者加藤寅之助
設置場所東京都葛飾区 帝釈堂彫刻ギャラリー
製作年1922

加藤寅之助は横浜生まれの彫刻師。寅之助の父の加藤勘三も、ここ柴又帝釈天題経寺の二天門の彫刻を手がけるなど題経寺との関係は深かった。

題経寺が帝釈堂の胴羽目彫刻10点を新たに制作するにあたり、その彫り師は「波の伊八」を継ぐ四代目の武志伊八郎信明が担当することになっていた。しかし、製作を開始する前に1908年に伝染病で急逝してしまった。そこで、この加藤寅之助が中心となり胴羽目の制作が行われることになった。

1922年(大正11年)に、第1作となるこの「法師守護の図」が加藤寅之助の手により完成する。残り9枚も続けて製作される予定だったが、1923年に発生した関東大震災により彫刻の材料が焼失してしまう。改めて加藤寅之助が中心となり、東京近郊の彫刻師を集め、1926(昭和元年)から1934年にかけて胴羽目の製作が行われた。材料は厚さ約21cm、縦127cm、横227cmの欅の一枚板で、10人の彫刻師がその腕を競った。それぞれの胴羽目の下絵は、加藤寅之助の依頼で、法華経の「絵解きの図」を参考に高山英州が描いた。

解説プレートは下記の通り。

法師守護の図 陀羅尼品第二十六

「法華経」を受持・読・誦・解説・書写することを、法師の五種の修行といいます。まず経を保つことを誓い、読み、あるいは誦して、解き明かし、経文を書写して法華経を広めます。
修行する法師を天人も阿修羅も協力して守護するのです。

加藤寅之助 作

下のように、5人の僧が造形されている。それぞれが「受持・読・誦・解説・書写」を表現しているのだろうか。修行する僧たちを、阿修羅も応援している。

2023.7 撮影
2023.7 撮影
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