
| タイトル | 映画の碑(寅さんの碑) |
| 作者 | 山田洋次(台詞・書) |
| 設置場所 | 東京都葛飾区 柴又帝釈天参道 |
| 製作年 | 1976 |
「男はつらいよ」の主人公・車寅次郎は、啖呵売(タンカバイ)を生業とする流れ者の香具師(ヤシ)。香具師はテキヤとも呼ばれ、縁日や祭などの露天で商売をする者のこと。啖呵売は面白おかしく啖呵を切って冷やかしの客に商品を売りつける手法。この碑に刻まれているのは寅次郎の啖呵の口上。山田洋次は、渥美清のキャラクターと下町伝統の風情をもとにこの名台詞を生み出した。
映画「男はつらいよ」では、寅次郎は様々なものを売っていた。易本(暦)や古本、ガマの油、メノウ、食器、下駄や衣類、スリッパ、傘、人形、ぬいぐるみ、サンダルや文房具まで。しかし、こうした面白味のない単なる日常品が、寅次郎の口上によって魔法にかかったように魅力的に見えてくる。
山田洋次もまた、人々が関心を持つことの少ないアウトローや逸脱者、マイノリティたちを主役に魅力的な映画を製作したクリエイターである、「男はつらいよ」では流れ者のテキヤ、「幸福の黄色いハンカチ」では前科者の出所者、「キネマの天地」では大部屋女優、「学校」シリーズでは定時制高校の生徒たち、「息子」ではフリーター、「たそがれ清兵衛」ではうだつのあがらない下級藩士、「母と暮らせば」では被爆者。
山田洋次は1931年大阪生まれ。戦争勃発時は東京に住んでいたが、1943年に空襲を避けるため満鉄に勤める父とともに一家で大連に渡る。そして日本が戦争に敗れると、敗戦の混乱の中満州引揚げの辛苦を経験した。この体験が、山田洋次の人間を見る目の優しさにつながっていると言われている。

パブリックアート散歩 – Google マイマップ
ブログ用地図


コメント