「図書館旧館」曾禰達蔵/中條精一郎

2023.1 撮影
タイトル曾禰達蔵/中條精一郎(設計)
作者不明
設置場所東京都港区 慶應義塾大学三田キャンパス
製作年1912
備考重要文化財

慶應義塾大学三田キャンパスにある2つの重要文化財のうちの1つ。

重要文化財
慶應義塾図書館

この建物は義塾創立50周年を記念し明治45年4月、工学博士曾禰達蔵、工学士中條精一郎両氏の設計監督によって完成したもので、外国人の手を全く借りずに造られた洋風煉瓦館としては一級品である。震災、戦災による被害を修復し、なお当初の遺構を留めている。煉瓦建築の少ない我が国にあって、建築史上貴重な存在である。

様式
ゴシック式
建築面積68町・4平方メートル
昭和44年3月12日 指定

ゴシック建築は、12世紀後半のフランスから流行した建築様式で、特に大規模な教会に見られた。宗教的な価値を高めるため、それまでにない壮麗な建造物をめざした様式である。特徴的な尖塔を持ち、リヴ・ボールドなど梁を工夫したり構造的な革新を図ることで薄い壁による巨大建築を実現し、大きなステンドグラスも組み込むことが可能となった。この旧図書館も、見事な尖塔と壮麗な佇まいが心を熱くする。絵画のなかの風景のように美しい。1912年は明治最後の年である。

曾禰達蔵は、同郷の辰野金吾とともに、ジョサイア・コンドルの指導を受けた1期生。1852年に肥後藩士の子として誕生。三菱一号館、明治屋京橋ビルなどの名建築を設計した。

中條精一郎は山形県米沢市出身。米沢藩士の子息。1886年生まれ。東京帝国大学卒業。曾禰中條建築事務所を、曽禰とともに共同設立した。

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