「きら星からにばる」中野滋 - パブリックアート散歩

「からにばる」とはカーニバルのこと。星空の下で独り、少年が祝祭の音楽を奏でている。抱えているのはリュートか。見上げる空から、煌めく星々の副旋律が流れ始める。

少年がまたがっている動物には、頭に小さな角が生えている。ユニコーンの仔だろう。中野は、ここ市ヶ尾の「おさかな広場」やこの「きら星からにばる」がある市ヶ尾第三公園でもユニコーンを造形している。垂れた耳も上品で、神話の世界に導いてくれる。中野滋の代表作の一つと言って良いと思う。

側に座っている黒川晃彦のサックスメンも、星空の霧笛のような旋律を合わせてくれるだろう。