「水浴の女」ヴェナンツォ・クロチェッティ

タイトル	水浴の女
作者	ヴェナンツォ・クロチェッティ (Venanzo Crocetti)
	🇮🇹イタリア
設置場所	山形県山形市　山形グランドホテル
製作年	1942

クロチェッティはイタリア現代彫刻の巨匠。きめ細かい観察と抒情的な表現で人物を形づくる。クロチェッティは1913年生まれ。幼くして両親を亡くし孤児になるが美術品の修復を学びながら独学で彫刻を学び、1938年に25歳で第21回ヴェネツィア・ビエンナーレで彫刻大賞を受賞した。この作品はその4年後、クロチェッティがまだ20代の作品。クロチェッティは2003年まで生きた長寿の作家だったが、まだ20代のこの作品でも驚くべき完成度の高さを示している。少し捻った胴体と俯いた角度が、女性のもの憂げで落ち着いた様相を活写している。

1942年といえば第二次世界大戦の真っ只中。そんな時代にこうした作品を製作できた、イタリア芸術の強靭さを感じる。