「東大寺大仏殿」猪名部百世、益田縄手

2015.7 撮影
タイトル東大寺金堂
作者758猪名部百世(大工) 益田縄手(小工)
1195重源 陳和卿 
1709公慶 中井大和守
設置場所奈良県奈良市 東大寺
製作年758(創建)、1195(再建落慶)、1709(再建落慶)
備考国宝

東大寺大仏殿は、大仏開眼後に建設が開始され、758年に完成した。時代を経て、東大寺が合戦場となり2度焼け落ちたが、後に再建された。現在、国宝になっているのは1709年に完成した建物。大仏殿は正式には金堂という。

この大仏殿は世界最大級の木造建築物。かつては世界最大と記載できたが、現代建築のなかで、いくつか大仏殿に匹敵する木造建築があるようだ。なお、758年や1195年に建てられた大仏殿の方が、現存の大仏殿より一回り大きかった。

大仏殿の建築様式は、大仏様である。「だいぶつさま」ではなく「だいぶつよう」と読む。天竺様とも言う。大仏殿は巨大な建物なので、耐震性能が重要である。貫や垂肘木を使って木と木をがっちり組み合わせることで構造を強化し、天井は板を張らずに梁を剥き出しにしてシンプルにする、扉も土台も強度を重視して単純化するなど。1195年の再建に当たった重源は3回も宋に渡った経験があり、宋人の陳和卿の力も借りてこの様式を確立した。江戸時代に再建された現在の金堂も、この大仏様の特徴を取り入れている。しかし、何百年も前の様式をそのまま使うのは難しく、同時代の大仏殿である方広寺のスタイルを手本にしている。江戸の再建の時は、それまでなかった観相窓や唐破風が新たに加わった。

歴史を積み重ねてこその質実剛健な佇まいを今に伝えている。

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