「平和」翁朝盛

翁朝盛は1906年仙台生まれ。宮彫師として名高い翁家の3代目として生をうける。本名は盛。金華山黄金神社の社殿に施された彫刻は、翁家3代の手によるという。1924年に上京し、山崎朝雲の門下に入る。日本美術協会賞に出展し、入選を重ね主席賞も2回獲得して無監査となる。1945年に仙台に本拠を移し、以後、仙台を中心に活躍する。

この作品は、流れるような動きのある母子像。「流麗」と言って良いと思う。翁は木彫を極めた作家で、「錦彫」という技法を生み出した。錦彫を「単純化のうちに詩情をこめた淡彩色の木彫」と、自ら定義づけている。

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