「宇宙時代ー月神」北村西望 - パブリックアート散歩

ソビエト連邦が世界初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げたのは1957年だった。この成功は世界にスプートニク・ショックをもたらした。アメリカの有人宇宙飛行計画であるマーキュリー計画がスタートしたのが1958年であり、東西両陣営による宇宙開発競争がここから白熱していく。

西望の1960年のこの作品は、未来の宇宙に舞う天女を幻想的に表現したもの。西望の危惧と希望がないまぜになっているように感じる。

ソビエトのユーリイ・ガガーリンが人類として初めて宇宙に飛び立った。1961年4月12日、西望の描いた未来は、それほど遠いものではなかった。