「学生」イサム・ノグチ

2023.1 撮影
タイトル学生
作者イサム・ノグチ
設置場所東京都港区 慶應義塾大学三田キャンパス
製作年1951

イサム・ノグチの作品は、類型という概念では捉えられない。このサイトでも幾つか紹介したが、どれもあまり似ていない。しかし、別々の作法で製作されたそれぞれの作品が、イサムを間違いなく表現している。かすかに流れる寂寥とでもいうべき印象か。

2021年に東京都美術館で開催された「特別展 イサム・ノグチ 発見の道」はこれでもかというくらい、ノグチの石彫と照明を集めた展覧会だった。この展示では同系統の作品が集められていた。とても感慨深い展示だったが、街へ出るとまた新たな発見がある。面白い。

説明板は下記の通り。

イサム・ノグチ
学生
1951年 鋳造鉄板

建築家谷口吉郎と彫刻家イサム・ノグチが協同制作した、第二研究室(2003年解体)の談話室「新萬來舎」の庭のために制作された彫刻。高さ4メートルを超えるの棒状のバーツが構成する軽やかな彫刻は、当時隣接する消防署にあった火の見櫓と呼応していたと言われる。しかし、広島の被爆記念館の作品案にも酷似している。頂部の円形が人間の頭部を示唆するように、学生が開いた本を手にする姿をモチーフとするこの彫刻は、空へ向けてそびえ立っていた。庭に設置されたもう1点、《無》とは対照的な造形感覚を見せている。

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