
タイトル | ゴッホ記念像(Monument of Van Gogh) |
作者 | オシップ・ザッキン(Ossip Zadkine) |
🇷🇺ロシア 🇫🇷フランス | |
設置場所 | 山梨県甲府市 芸術の森公園 |
製作年 | 1956 |
ザッキンには珍しい、かなり写実性の高い彫刻作品。ゴッホは、「夜のカフェテリア」など、色彩豊かな絵画で知られているが、こうした色彩感覚に恵まれるのは、精神を病んで以降の晩年に限られており、若い頃から描いてきた多くの絵画は、ジャガイモや納屋などフランスの農村風景を切り取った暗い画調の素朴な絵画ばかりだった。2010年の「没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった」を見て、私もゴッホを見る視点が変わった。
若い頃のゴッホの素朴な絵も味があり魅力的だと思うが、世間には評価されなかった。膨大なタブローを残しているものの、晩年の作品を含め、生前に売れたのは「赤い葡萄畑」たった1枚だった。
ザッキンは、ゴッホが亡くなった1890年に生まれている。生涯、画家として評価されることなく精神を病んで亡くなったゴッホが追い求めた美の真髄に、ザッキンも感じるところがあったのだろう。ザッキンはこの作品の他にも弟・テオとの2人像を製作している。
芸術に憑かれて芸術と心中したゴッホの無垢の魂が伝わるようだ。キャンバスを背負い絵筆を握り道を求めて歩みを進めるゴッホの眼差しはこの上なく清々しい。
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