「旧朝香宮邸狛犬」

タイトル旧朝香宮邸狛犬
作者不明
設置場所東京都目黒区 東京都庭園美術館

現在は東京都庭園美術館となっている旧朝香宮邸は、1933年に竣工したアール・デコ様式の建物。美しく洗練された洋館の玄関に、なぜか狛犬が鎮座している。これは、当主だった朝香宮鳩彦王が自ら骨董屋で仕入れたものらしい。

当時の最先端のスタイルであるアール・デコの建築物に、古色蒼然とした獅子はいかにもそぐわないと思う向きもあると思うが、私はそうは思わない。この獅子が、実はこの建物のキーストーンではないかと私は感じる。正面玄関に置かれたこの獅子は誰の目にも必ず入る。その上で、アール・デコ調の邸内に入ると、玄関の獅子の印象とミックスされ、朝香宮邸ならではの独特のエキゾチックな味わいを醸し出すのだ。きらびやかな調度品も深みを増す。

欧州暮らしが長く、アール・デコについても良く知っていた朝香宮の会心の選択だと思う。

パブリックアート散歩 - Google マイマップ
ブログ用地図

コメント

タイトルとURLをコピーしました