「心の橋」冨田憲二/山本明良

2022.10 撮影
タイトル心の橋
作者冨田憲二/山本明良
設置場所埼玉県春日部市 東武鉄道春日部駅東口
製作年1998

山本は1946年山口県徳山市生まれ、冨田は1947年島根県安来市生れであり、共に1970年に金沢美術工芸大学彫刻科を卒業した。山本は、卒業した1970年に同窓の仲間5人で葛飾に独自の創作スペースである「アトリエかつび」を立ち上げる。1972年にはヨーロッパから冨田が帰国して合流。以後、山本と冨田は同じアトリエを使い、展覧会で共に出品したり、この「心の橋」のように野外彫刻を共作したりして、互いに高めあった。「アトリエかつび」は多くの芸術家の創作の場となり、現在も使われ続けている。

この「心の橋」は、人と人を繋ぐ心の架け橋を、重厚な石彫の橋と軽やかな少年少女や家族の描写で表現している。春日部市内には、明治時代の1891年に建造された煉瓦造りの貴重な眼鏡橋が現在も使われている。正式には「めがね橋(旧倉松落大口逆除)付 倉松落大口逆除之碑」といい、土木学会推奨土木遺産、近代産業遺産、2019年には埼玉県指定文化財に選ばれた。この橋が、モチーフになっているのかもしれない。

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