
タイトル | ベンチにすわる少女(Third Girl Sitting on Bench) |
作者 | リン・チャドウィック(Lynn Russell Chadwick) |
🇬🇧イギリス | |
設置場所 | 東京都清瀬市 キヨセケヤキロードギャラリー |
製作年 | 1988 |
リン・チャドウィックは1914年にロンドン西部のバーンズ郊外で生まれ、ノースウッドのマーチャント・テイラーズ・スクールに通う。芸術に興味を持っていたが、建築の道を勧められキャリアの初めは建築事務所に勤務し製図などをしていた。1941年に、チャドウィックは志願して艦隊航空隊に入隊し、航空機のパイロットとして1944年までイギリス太平洋艦隊の護衛任務についた。戦後、設計事務所に復帰すると、テキスタイルで賞をとるなど実績を上げる一方、アルミニウムによる展示スタンドやモビールなどを製作するようになる。
作品製作と安定した家庭生活のため、1947 年にチャドウィックはロンドンを離れ、チェルトナム近くのアッパー コバリーの村に移住する。ここで最初の彫刻作品が作られた。初め、モビールが注目され、個展も開かれ、彫刻作品も評価されはじめる。1952年の第26回ヴェネツィア・ビエンナーレに招待され、評価は確実なものとなった。
チャドウィックは、専門の美術教育は受けていなかったが、設計で学んだ技術をもとに直線を使った独特の造形を独自に生み出した。また、飛行機パイロットとしての空間認識が、モビール製作やユニークな造形に生きている。
この作品も、チャドウィックの特徴がよく出ている独特の魅力を持った作品。ここ清瀬で、世界的な彫刻家の秀作を鑑賞できることは、嬉しい限りである。
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