「青年の樹」渡辺義知

2022.10 撮影
タイトル青年の樹
作者渡辺義知
設置場所東京都千代田区 新霞ヶ関ビル
製作年1958

この敷地には、霊友会の創始者である久保角太郎の13回忌を記念して1958年に落成した久保記念講堂が建っていた。この「青年の樹」は、記念講堂落成を祝い、霊友会から久保記念講堂に寄贈されたもの。講堂の大ホールは1000人収容可能で、RCサクセションなど、多くのアーティストのコンサートに使用された。久保記念講堂はその後社会事業会館に寄贈され、1986年には再開発のため閉館した。

この渡辺の作品では、男性と女性の間に育ちつつある樹が配置されている。特徴的なのは男性の持つショベル。その左足はショベルの足掛けに載っている。男性の、女性を慈しむような視線が優しい。女性は未来を信じるように若い枝を握りしめている。

渡辺義知は1889年に東京の銀座に生まれる。第二次大戦中に二期会で発表した「国土を譲る」連作は評判となった。戦後は路線の対立から二期会を除名され、日展の作家となる。晩年の作品に、「広島赤十字原爆殉職者慰霊塔」など。1963年没。

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