「車止め『都市の神』」ロベルト・G・ヴィラヌエヴァ

2022.11 撮影
タイトル車止め「都市の神」
作者ロベルト・G・ヴィラヌエヴァ(Roberto G. Villanueva)
🇵🇭フィリピン
設置場所東京都立川市 ファーレ立川
製作年1994設置

ファーレ立川オープン後の1年の間に、2度にわたりこの神像は損壊の被害を受けたという。そこで、作家と相談して厨子で神像を覆うことになった。この写真も厨子のみが写っている。年に1回、10月13日にのみ開帳することになったという。

このモニュメントの持つ魔力が、神像を見た誰かの心を錯乱させたのかもしれない。アートに抱く感情は人によって千差万別で、この神像のようなことは誰もが通る場所にあるパブリックアートにとって特に顕著にあらわれる宿命ともいえる。

この神像を厨子で覆うという判断は見事だとしか言えない。神像を見て傷ついた鑑賞者に配慮し、厨子で覆ってそのまま存在させることで、神像の神秘性は高まり、その魔力が亢進する。ご本尊が見えないことによる鑑賞者の想像力の高まり。特別の日をつくることによる祝祭感。この厨子の外側を眺めるだけで、いろいろなことが去来する。

ロベルト・G・ヴィラヌエヴァは1943年にフィリピンに生まれる。1980年に、首都から古い文化が色濃く残る高地バギオに移住。土着文化に根付いた作品を手がけた。この立川の作品は、両性具有の都市の神のブロンズ像。

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