
タイトル | 至誠報徳 |
作者 | 不明 |
設置場所 | 山梨県甲府市役所南庁舎 |
この、甲府市役所南庁舎は、市立相生小学校の跡地にある。相生小学校は1872年に創立した振徳館を起源とする。2005年に近隣の他の2校と合併し、その130年の歴史の幕を下ろした。
この二宮尊徳の像は、相生小学校の時代から残っているものと思われる。「至誠報徳」とタイトルされている。「報徳思想」は二宮の思想の根幹となる考えで、自らの持分の中の優れた点、すなわち徳を以って世の中に報いるという考え。そのために、4つの実践を行うことを説いている。「至誠」…誠実に生きる、「勤労」…まじめに働く、「分度」…ムダを省き倹約する、「推譲」…余った財は世の中のために使う。
二宮尊徳は1787年生まれ。江戸時代の末期に活躍した農政家、思想家。荒廃した農村を建て直すために、尊徳は報徳思想を武器に600もの村の再生に成功した。各地に報徳会が作られ、農民同士の助け合いが生まれた。尊徳が没するのは1856年。明治が始まる12年前のこと。徳を説いてコミュニティを再生した尊徳の成果は、偉人として明治の教科書に載り、その銅像は日本中の学校に設置された。

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