
タイトル | 新風 |
作者 | 富永直樹 |
設置場所 | 埼玉県熊谷市 星川彫刻プロムナード |
製作年 | 1984 |
備考 | 1972年日本芸術院賞 |
富永直樹は、写実性が高く豊かな表現力も兼ね備えた実力派の彫刻家。この作品は、風を孕んだ布の質感と男性の肉体美が印象的な作品。富永はこの作品で日本芸術院賞を受賞。また、この同じ作品は内閣総理大臣大臣官邸のエントランスにも設置されている。首相官邸は撮影どころかカメラの持ち込みも禁止なので、この熊谷で見ることができるのは、かなり貴重である。
富永の作品は人物像が多く、いずれも見事だが、一つの特徴として言えるのは、裸婦像をほとんど作ってないこと。私が今まで見た作品に裸像はなく、ネット検索でも男女の裸像は全くヒットしない。そういう意味でも、この「新風」のお腹の造形など、富永直樹の肉体表現の凄みを知る貴重な像でもある。
富永直樹は三洋電気で黎明期の工業デザイナーとしても活躍した。三洋の初期のテレビ、初期の黒電話、家具調テレビなどは富永がデザインした。裸像をほとんど作らなかったのも、機能美を追求したインダストリアル・デザイナーとしての意識のあり方だったのではなかろうか。
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