「掩体壕に格納されていた戦闘機 飛燕(1/10縮尺)」

2022.9 撮影
タイトル掩体壕に格納されていた戦闘機 飛燕(1/10縮尺)
作者不明
設置場所東京都三鷹市 武蔵野の森公園

調布飛行機に配備された主力機は、旧陸軍三式戦闘機・飛燕だった。飛燕には日本の戦闘機史上、初めて液冷式エンジンが搭載された。1943年に制式戦闘機となる。1943年は皇紀2603年に当たるので三式とされた。空冷式ではなく液冷式なので機体が細く最高速が格段に上がった。反面、機体が重く急上昇が苦手だった。また、エンジントラブルが多い機体でもあった。資源が困窮したため、後発の機体は改造して空冷エンジンを載せ、五式戦闘機として運用された。総生産機体数はおよそ3,150機だが、そのうち275機は五式に転用されている。優秀な戦闘力を持っていたが故障がちで、物資不足もあり、その性能を充分には発揮できなかった。

このモニュメントは、掩体壕で息を潜めている飛燕を造形している。武蔵野の森の柔らかな木々の間に置くと、風のなかの燕になって軽やかに空に駆け上りそうだ。

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