「戯曲『和泉屋染物店』」木下杢太郎

2023.5 撮影
タイトル戯曲「和泉屋染物店」
作者木下杢太郎
設置場所静岡県伊東市 松川遊歩道

碑文は下記の通り。

戯曲「和泉屋染物店」

 戯曲「和泉屋染物店」は明治44年、杢太郎26才、大学卒業の年の作品である。舞台はある海岸の町。紺屋和泉屋の店先。現在は杢太郎記念館になっている市内湯川の生家「米惣」のイメージそのままと考えてさしつかえない。
- 元日の夜。降る雪、店は大戸を閉じ、内は女たちのにぎわしい声、三味線の音色。ところが主人徳兵衛の息子幸一の出現によって一転舞台は緊迫する。幸一はかつては足尾銅山のストライキに関係し、今は大逆事件の加担者として官憲から追われる重大な国事犯なのである。- 先祖の遺文を守る一徹な老婦と時代の先に魂を奪われる息子の新旧断絶のドラマであり、それが議論としてではなく、音楽的に統一され、夜の海、船の汽笛などを配して、明治末期の伊東の情緒をあますところなく描き出している。
 当時はイプセン劇の全盛時代であったが、杢太郎は西欧的な近代劇の理念と旧劇の手法とを巧みに融和させ、独特の世界をつくり出すことに成功したのである。

木下杢太郎は、地元伊東市出身の劇作家・詩人・医師。本名は太田正雄。医師としては、皮膚科医として力を発揮し、特に、不治の病とされていたハンセン病を化学療法で治療する方法を研究し、ハンセン病の世界的権威としても知られていた。

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