タイトル | 島の娘 |
作者 | 小川清彦 |
設置場所 | 神奈川県三浦市 神奈川県立城ヶ島公園 |
製作年 | 1989 |
「城ヶ島に新たなシンボルを」ということをテーマに、城ヶ島観光協会が1989年にこの作品を製作した。モチーフは、城ケ島ゆかりの詩人・北原白秋の「城ケ島の娘」である。彫刻は横須賀高校出身で当時、奈良教育大学教授だった彫刻家・小川清彦が担当した。
海から上がったばかりの娘の、みずみずしく爽やかな像。ウミウも側で天を望んでいる。
城ヶ島の娘
むすめ、むすめ、城ヶ島の娘、
おまへは裸で海のそこ、
朝も早うから海のそこ、
素足ちらちら、真逆様に
波を潜れば、青波ばかり。
むすめ、むすめ、城ヶ島の娘、
鮑取ろとて海のそこ、
潜水眼鏡で波のそこ、
あちらこちらといのちをちぢめ、
泳ぎ廻れど青波ばかり。
むすめ、むすめ、城ヶ島の娘、
海はしんしん、おへそはひえる。
息がつまれど波のそこ、
岩にべつたりしがみつく、
しがみついても青波ばかり。
むすめ、むすめ、城ヶ島の娘、
さぞや痛いたかろ、虎魚の針に、
足を刺されて、揺りあげられて、
浮いて上れど青波ばかり、
前もうしろも青波ばかり。
むすめ、むすめ、城ヶ島の娘、
おまへは裸で海のそこ、
波にや揉まれる、生活はたたず、
鮑取ろとて潜つて見たが、
鮑取らいで子ができた。
「青空文庫」より
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