「相承」喜多俊勝

2023.5 撮影
タイトル相承
作者喜多俊勝
設置場所横浜市鶴見区 諸嶽山總持寺
製作年2019

銘は次の通り。



「相承 大いなる足音がきこえますか」は御両尊大遠忌報恩法会(奉修期間 平成26年より令和6年)の掲げる基本理念であります。それは法の相続すなわち師匠から弟子へ正しい仏の教えを伝え、途絶えることなく次の弟子達へ伝えていくことです。釈尊から摩訶迦葉尊者に伝わった一滴の水とも称すべき正伝の仏法は、インド 中国と嫡々と相承して大本山永平寺開祖道元禅師に到り、當大本山開祖瑩山禅師から全国へ脈々と流れ出でて多くの寺院が建立され、今日の蕩々たる大河となりました。
まさに相承は先人の偉業と申せましょうし、今を生きる私たちの責務であります。

瑩山禅師(中央)には「四門人六兄弟」と称される弟子たちがおりましたが中でも、本山二祖 峨山韶磧禅師(右)及び明峰素哲禅師(左)の両禅師は瑩山禅師門下の二大神足でありました。
瑩山禅師のもとで、峨山禅師は「両箇の月」で心地を開明され、明峰禅師は「皮膚脱落の話」で本分に安住されました。また瑩山禅師は両者を「峨山は麒麟の雲に点ずるに似たり、明は老馬の路を行くが如く」と賞しました。これは傑出した禅機を振るう峨山禅師と、修行歴が長く熟練した明峰禅師を見事にとらえたお言葉です。

私たちは瑩山禅師のみ教えをいただいて精進を重ね、確実に次の世代へ響かせていきたいものです。また一人でも多くの人が瑩山神師のみ教えに接して日々の生活に生かし、こころ豊かな社会を築く原動力となることを願って止みません。

令和6年(2024)に本山開祖瑩山紹瑾禅師700回大遠忌に当たり、並んでと瑩山紹瑾禅師とその法を相承されてこられた祖師方の像を建立する次第です。

令和元年(2019)10月吉辰
大本山總持寺 独往第25世 江川辰三 識

願主
曹洞宗大本山總持寺
大本山總持寺顧問会
大本山總持寺全国獄山会
御両尊報恩法会大遠忌局

ある月の夜、瑩山禅師は弟子たちにこう問うたという。「月が二つあることを君たちは知っているか?」と。誰も答えられない。峨山禅師も答えを見出せない。じっと坐禅を組んで考えていたが、師匠が指を弾く刹那、ついにその解を見いだした。「空の月と、それを見る自分の心に映る月」の二つ。それが「両箇の月」のエピソードである。モニュメントを製作した黒谷美術のホームページでは、「両箇の月」というタイトルでこの作品が紹介されている。この作品は、両箇の月のエピソードの一場面を切り取って刻したものだと思われる。法悦を感じさせる哲学的な作品だ。

作品の頭上に煌々と輝く満月が見えてくるようだ。その満月を映すように、私の心にも月が宿り、この世界の見えているものが全て自分の意識の血肉になっていくような、不思議な感覚に捉われる。

2023.5 撮影
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