「モースゆかりの地」

2022.10 撮影
タイトルモースゆかりの地
作者不明
設置場所東京都大田区 ザ・山王タワー脇
製作年1986

写真にもあるが、説明を読みやすいように改めて記載する。

1877年、米国のモース博士は大森貝塚を発見しました。 現在南方に棲むハイガイが、この地に発見されたのは、極めて興味深いことです。
博士のゆかりの地を記念し、この碑を建立します。

1986年
マルイト株式会社 鹿島建設株式会社

モースは、貝塚を分析して縄文人の生活を調査したが、大きな発見としてハイガイの貝殻の出土があった。ハイガイは、現在は三河湾以南にしか生息していないが、この東京・大森で発見されたということは、日本がかなり暖かかった証明になる。縄文時代のハイガイは、最北で宮城県北部でも発見されている。最も暖かい時期で、縄文時代は現在より2度ほど気温が高かったという。海水面も上昇しており、例えば千葉県は本州と切り離されて完全な島となり、浦和、越谷、草加たあたりは海の底だった。大森貝塚も高台の上にある。海岸線が貝塚の高さまで来ていたということも、温暖化の証明となった。縄文時代の海水面上昇による海の拡大は縄文海進と呼ばれる。

また、モースは動物学者で進化論のプロ。日本の古い時代のハイガイやアサリと、アメリカの地層の中のハイガイ、アサリと比較することによる進化論的な考察も深まった。

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