「Pleiades」長澤英俊

長澤英俊は1940年に満洲で生まれる。軍医の家庭だった。一家は敗戦により引き上げを経験する。戦後、長澤は芸術に傾倒する。1966年に、長澤は半年前に結婚したばかりの妻を置いて、500ドルと自転車だけを手に旅に出る。タイ、シンガポール、インド、パキスタン、アフガニスタン、イラン、イラク、シリアを経て、トルコ で聴いたモーツァルトに啓示を受ける。ギリシャを経て1967年にイタリア・ミラノに辿り着き、ここで定住することになる。

妻子を呼び寄せた長澤は、ミラノで本格的に彫刻家としてキャリアをスタートする。ルチアーノ・ファブロら、イタリアの新進気鋭の彫刻家たちとも交流を深めた。アルテ・ポーヴェラの作家たちと近かったが、この運動に参加することはなかった。

「Pleiades」は星団の昴のこと。星の瞬きを感じる。やはり、アルテ・ポーヴェラの影響は感じざるをえないなあ。

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