
タイトル | ウエブフレーム |
作者 | 渡辺誠 |
設置場所 | 東京都千代田区 都営大江戸線飯田橋駅 |
製作年 | 2000 |
地下鉄の構内に張り巡らされたオブジェ。初めて見た時は驚いた。近未来的にとんがった作品。
プラットホームのデザインについて この駅は、既設の地下鉄の下につくったため、地中を円形に掘りましたが、円に平たい天井を張ると、どうしても天井が低く圧迫感のある空間になってしまいます。そこで、なるべく構造体をそのまま生かす工夫をして、アメニティに配慮した、高い天井のゆとりの感じられるホームとしました。この考え方は、建設費をおさえながら、できあがると見えなくなってしまう都市のインフラストラクチュア(基幹構造)を、ふだん目に触れるようにする、21世紀の新しい駅へのひとつの試みでもあります。 メリハリのある、楽しい空間に: 飯田駅は地理的に横に長いので、歩く距離も長くなります。単調な通路も、変化があれば疲れも少なくなります。そこで、コンコース、階段、通路、ホーム、それぞれの性格をはっきりさせて、メリハリのある空間としました。 都市のインフラが見える: 地下鉄の大部分は地下のトンネルで、目に触れることはありません。その中でわずかに見える駅の構造を隠してしまうのではなく、可能なところは構造をそのまま現そうとしました。利用する方々が、毎日の通りすがりに都市を成りたたせているしくみの一端を、さりげなく体感してもらえるようにと工夫しました。 明るく広がりの感じられるホーム: 大江戸線はコスト削減のため断面を小さくしているので、きゅうくつな感じになることもあります。そこでプラットホームや連絡通路では、天井を張らない工夫をして、構造体の高い曲面天井を生かしています。目に入る天井面を明るくすることで、さらに明るい雰囲気を創出しています。 もっとわかりやすく: サインで方向や向きを伝えることは必要ですが、あまりサインを増やすとかえって分かりにくくもなります。そこで、「空間や壁自身が方向の目印になる」配慮をして、居場所を理解する手助けとしました。ホームの向かい側の壁のを内回りと外回りで変えたり、両端で柱の仕上げが違うことは、方向をまちがえないために役にたちます。2ヶ所の連絡通路の腰壁が違うのも、同じ主旨です。
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