
タイトル | ペネロープ(PENELOPE) |
作者 | エミール=アントワーヌ・ブールデル(Émile-Antoine Bourdelle) |
🇫🇷フランス | |
設置場所 | 仙台市泉区 七北田公園 |
製作年 | 1989(銘板あり) |
ペネロープはギリシャ神話に登場する絶世の美女でイタケーの王・オデッセウスの妻。オデッセウスはトロイア戦争に参戦するためイタケーを離れるが、戦争終結後の帰途、行方不明になってしまう。これを知り、ペネロープの美しさに惹かれた108人もの求婚者が現れプロポーズした。ペネロープは拒絶していたが、求婚者たちは激しいアプローチを繰り返す。20年後にオデッセウスが帰還するまで貞節を守り通した。
この作品の銘板に1989と記載されているが、ブールデルは1929年に没しているので、この記載は設置日か或いは再鋳造日だろう。ブールデルは、長らくロダンの助手を務めていたが、1900年ごろから、自分自身のオリジナルの作風を確立していった。1900年の「アポロンの頭部」を契機に、1910年を挟んだ7年間で、この「ペネロープ」を何体も製作した。そして、1909年に畢竟の大作「弓をひくヘラクレス」が生まれる。
この、「ペネロープ」は、のちに後妻となる弟子・クレオバトールをモデルとしている。この作品のデッサンとして、クレオパトールをモデルにしたものが残っているとのこと。前妻ステファニーとは、1910年まで婚姻関係にあった。この女性像は、戦場から帰らぬ夫を待ち続けるペネロープの姿を、自分を待ち焦がれる弟子の姿に仮託したものだろうか。
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