

タイトル | 航空 |
作者 | 吉田三郎 |
設置場所 | 東京都目黒区 東京大学駒場Ⅱキャンパス |
製作年 | 1935 |
航空
吉田三郎 作
この銅像は、航空研究所の駒場での再建と施設の充実に力を尽くした斯波忠三郎所長を記念して、昭和10年に作られている。
新しい技術分野は、少数の個人によって切り開かれるものだが、日本の飛行機もそうで、研究面で開拓者になったのが斯波である。
斯波は明治27年、本学工学部を卒業し、航空技術研究に取り組むなかで、大学に研究所を作る必要性を痛感し、政府と議会に強く働きかけ、実現する。斯波は、江戸時代の金沢藩家老斯波家直系の子孫として男爵の爵位を持ち、貴族院議員でもあり、そうした地位と力を研究所発展に注いだのである。
大正・昭和を代表する彫家吉田三郎の制作による銅像は、疾走する人物像であるが、そのスピード感は飛行機をイメージさせるし、また飛び立つ直前も感じさせ、離陸のイメージもともなう。日本の飛行機研究がついに離陸した、そんな感動が込められている。
これは傑作だと思う。他のいろいろな肖像と比べ、異彩が際立っている。碑文も含め、斯波先生ってどんな人だったのだろうと興味が深まる。一度見たら決して忘れられない作品。
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