「一高ここにありき」(1935〜)園部達郎(書)

2023.3 撮影
タイトル一高ここにありき
作者園部達郎(書)
設置場所東京都目黒区 東京大学駒場Ⅰキャンパス
発祥年1935

旧制一高は、1886年に創立した旧制高等学校、いわゆるナンバースクールのなかの1校で、第一高等中学校として東京の一ツ橋に開校した。卒業生の多くが東京帝国大学に進学し、近代日本を支えた有為の人材を輩出した。

1889年に本郷弥生町(本郷向ヶ丘)に移転。1896年に年に東京第一高等学校と改称。1924年には、第1回全国高等専門学校野球大会で優勝。1935年に、東京大学農学部との用地交換で本郷から駒場に移る。

戦後の1949年に学制改革により、東京大学教養学部となる。翌1950年まで、東京大学教養学部と第一高等学校が併設されていた。

一高出身の首相は、加藤高明、若槻禮次郎、広田弘毅、近衛文麿、平沼騏一郎、芦田均、鳩山一郎、岸信介、福田赳夫の9名15代。他に小村寿太郎、高田早苗、松方幸次郎、坪内逍遥、尾崎紅葉、夏目漱石、正岡子規、齋藤茂吉、芥川龍之介、谷崎潤一郎、小柴昌俊、伊東忠太、嘉納治五郎、島秀雄、内藤多仲、内田祥三、菊池一雄ら。

 第一高等学校は明治7年(1874)東京英語学校として開学 東京大学予備門 第一高等中学校を経て 明治27年(1894)本郷向ヶ岡 即ち向陵の地にて第一高等学校と称す 昭和10年(1935)この地駒場に移り 昭和25年(1950)学制改革により旧制高校としての終焉を迎え その後は東京大学教養学部に引き継がれる
 この間 全国より選ばれた俊英 若き日の3年をここに学び 高き志を養う また多感な友らと皆寄宿制自治療の生活を共にしつつ 切磋琢磨して 教養を深め 人は如何に生くべきかを真摯に探る 卒業生はいずれもこれを誇りとし 生涯 この地を智恵と正義と友情に満ちた魂の故郷と懐かう
 一高の校章は柏葉と橄欖(オリーブ)を組み合わせ ギリシャ・ローマ神話に基づき 橄欖は文を柏は武を象徴したものである さらに柏葉と橄欖の中央に「國」の字を配して校旗とし「護国旗」と称した これらはわが一高の精神的伝統を象徴するものである
 かくて一高は開学以来 良き伝統のもと二万余の有為の人材 ここに己を培い 広く各界において活躍し わが国の進運に大きく寄与した
 平成16年(2004)開学130周年に当たり かつ一高同窓会が本格的活動を終えんとするに際し ここに貞石を留め 以て記念とする
 縁あってこの地に学ぶ若人 縁あってこの碑を読む旅人 願わくはこの碑に込められた 向陵精神を汲み 真摯な歩みに恵まれんことを

平成16年(2004)11月1日

一高同窓会理車長 三重野康撰
碑銘 園部達郎 書
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