「かこい(犬屋敷)」高野雅秋

2023.2 撮影
タイトルかこい(犬屋敷)
作者高野雅秋
設置場所東京都中野区役所
製作年1968

説明板は次の通り。

かこい

この付近一帯は、徳川5代将軍綱吉の時代(元禄8年=1695年)に作られた、「犬屋敷」があったところです。犬の像は、その歴史を語り伝えようと、東京セントラルライオンズクラブが寄贈したものです。

1991年10月
中野区

5代将軍綱吉は、もともと中野に親しみを持ち、7年間で29回も鷹狩りにやってきたという。「生類憐みの令」が発せられると、現在の中野ZEROホールあたりに「囲い」を作って犬を収容した。敷地が足りなくなると、サンモールあたりに二の囲、区役所・警察大学校跡地あたりに三の囲、さらに警察大学校から環状七号線まで広げて四の囲、中野三丁目全域に五の囲と、際限なく犬小屋を拡大し続けた。面積は30万坪(約100ha)、犬の頭数は数万から30万頭、年間の費用は98,000両(現在の122億5000万円相当)に及んだという。

参考

なかの物語 其の五 徳川将軍家と中野

wikipediaによると、中野は16万坪、大久保が2万5000坪、四谷は1万8928坪7合だったとのこと(『東京市史稿』市街篇十二)。綱吉は犬公方などと呼ばれたが、江戸の野犬対策としては、街の人々に感謝された面もあったという。犬と人間のトラブル、犬同士のトラブルも軽減された。綱吉の死後、囲は廃止された。囲の解体後の犬たちの処遇が記載された資料はまだ見つかってないという。

なお、中野区役所は2024年4月19日に新庁舎に移転した。この作品については、移転後の状況は確認できていない。

パブリックアート散歩 - Google マイマップ
ブログ用地図

コメント

タイトルとURLをコピーしました