「アリ・アリング」飯野一朗

2022.11 撮影
タイトルアリ・アリング
作者飯野一朗
設置場所東京都台東区 JR上野駅不忍口ペデストリアン
製作年1989

飯野一朗は、ジュエリーの彫金製作の第一人者。1949年に埼玉県で生まれた飯野は、1973年に東京藝術大学卒業。卒業製作でサロン・ド・プランタンを受賞、1975年に同大学院を修了すると、同年、日本ジュエリー展ジュエリー大賞を受賞。1991年に日本クラフト展クラフト賞、1996年には再び日本ジュエリー展ジュエリー賞に輝く。また、東京藝術大学の彫金教室で40年にわたって指導、2017年に教授として退官し、現在は山梨県立宝石美術専門学校校長、山梨ジュエリーミュージアム館長。東京藝術大学名誉教授。

飯野は、ジュエリー製作だけなく、この「アリ・リング」のようなモニュメントも製作した。説明板は下記の通り。

アリ・アリング(Ari・Aring)
飯野一朗作 1989年

バベルの塔を想像させる大理石の上り坂を蟻が卵を運び上げている姿のオブジェである。
作品中の大理石は、一つの世界を象徴している。この世界には一つの約束があり、夢や希望、生命や成長、創造と未来という同じ目標に向かって協力する、蟻達の美しい世界を表現したものである。
彼らはこの世界の中で、自分たちの輪廻の中に最も美しいものを取り込んでいるのです。
これは、一つの理想であり、本作品はこれを表現したものである。

ジュエリーブリッジに堂々と立つバベルの塔は、こつこつと日々の作業を積み重ね、ジュエリーに生涯をかけた飯野の、努力への矜持が感じられる力作だと思う。

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