
タイトル | ブラックジャック |
作者 | 手塚治虫(原作) |
設置場所 | 東京都東久留米市 西武池袋線東久留米駅南口 |
製作年 | 2021 |
初出 | 1973 漫画「ブラック・ジャック」(「週刊少年チャンピオン」連載) |
備考 | 東久留米市市制50周年記念 |
手塚治虫の傑作医療漫画。この作品を読んで医師を目指した人も数多いと言われる。ブラック・ジャックは無免許の外科医。腕は超一流で、普通の医療では救えない患者を救う。そのかわり、報酬は驚くほど高い。
この銅像でブラック・ジャックに寄り添っているピノコは、第12話「畸形嚢腫」に登場する。ピノコは、もともと双子の姉の体内に畸形嚢腫としてコブのように入っていた。内臓も体の部分もバラバラだったが、ブラック・ジャックに摘出されて組み立てられた。
ブラック・ジャックが連載される直前は、手塚にとって最悪の時期だった。さいとうたかをらの劇画ブームと少年ジャンプの波が来ており、手塚は古臭いヒューマニズム作家とみなされていた。また、性教育を描いた「やけっぱちのマリア」が糾弾を受け、1973年には虫プロも倒産してしまう。ヒットがでない。1973年に連載が開始された「ブラック・ジャック」も当初は人気は下位を彷徨った。連載50回目でようやく2位となり、なんとか軌道に乗った。この時期の「少年チャンピオン」には、「ドカベン」「ガキでか」「マカロニほうれん荘」と超人気作が揃い黄金時代を形作っていた。
手塚は大阪帝国大学附属医学専門部の卒業で医師免許も医学博士号も持っている。学生時代から漫画を描いており、「鉄腕アトム」や「ジャングル大帝」を連載しながら医師国家試験に合格した。ブラック・ジャックは、それまでのヒューマニズムから脱皮し、ニヒルで強欲な悪の人物を主人公に据えた画期的な作品。手塚の人生経験と円熟が、見事に結実した。私も全巻持ってました。
マンガ家手塚治虫氏は、東久留米市を終の棲家として晩年を暮らしました。
その縁で1983年の成人式に登壇し、「好奇心を持て、面白いと思ったら道草をしてでも首を突っ込め」と新成人に語りかけました。
マンガ「ブラック・ジャック」は、そうした自身の生き方から生み出された作品のひとつです。
東久留米市に所縁のある手塚治虫氏とその作品を称えここに建立します。
~2020年、東久留米市市制施行50周年を迎える年に、covid-19が世界に拡大し未曽有の危機に陥りました。そのような時代に希望の象徴としてこの像に思いを込めました。いつかの日常が戻り人々が集う活気ある街を願い。~
東久留米市
東久留米市商工会
2021年2月10日
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