タイトル | 藤村梧朗記念碑 |
作者 | 不明 |
設置場所 | 東京都台東区 御徒町公園 |
製作年 | 1955 |
藤村梧朗は浅草オペラの大スター。バリトン歌手。1897年宮城県仙台市の生まれ。
大正期、浅草では大衆向けのオペラが大流行した。1917年(大正6年)に、劇作家・伊庭孝が作・演出したオペラ「女軍出征」が大ヒット。「ペラゴロ」と呼ばれる熱狂的なファンも生まれた。一方、1911年に本格的な西洋式劇場を標榜して帝国劇場が創設されたが、1916年には帝劇洋劇部が解散。行き場を失った役者たちも浅草オペラに合流し、浅草オペラはさらに隆興を極めた。教会の聖歌隊のメンバーとして歌っていた藤村梧朗も浅草オペラの舞台に立ち、カルメンなどの当たりをとった。
1923年に関東大震災が発生、浅草六区も壊滅した。娯楽の殿堂に花開いた浅草オペラの時代は6年ほどしか続かなかった。この記念碑には下のように刻まれている。
オペラの名手にして 大正期 天下の子女の血をわかせたる熱と義と愛の人
藤村悟朗
1955・1・8
ここに昇天す
即ちこの処より平和の歌声高らかにあがるしるし
これ人間の愛、愛、愛
藤村は、1964年の映画「浅草の灯」の主人公のモデルにもなった。この記念碑だが、私には向かって右の部分が朗々と愛を歌う藤村に見える。ここ御徒町公園をステージに、命を燃やして歌い続けている。
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