タイトル | 錦帯橋 |
作者 | 児玉九郎右衛門/湯浅七右衛門 |
設置場所 | 山口県岩国市岩国 |
製作年 | 1673 |
錦帯橋は日本三大名橋のひとつに数えられる美しい橋。石積みの土台の上に五連の見事なアーチが乗っている。橋の全長は193.3m、幅員は5.0m。世界的にも珍しい木製のアーチ橋で、組み木の技術を用いることにより釘は1本も使っていない。
岩国城が初代藩主・吉川広家により築城されたのは1608年のこと。岩国城は三方を錦川に囲まれた山頂に建築されたため、岩国城と岩国の城下町を結ぶには橋が必須であった。しかし、築城後に架けられた橋は何度も流失した。3代藩主広嘉は洪水に強い橋の建築を決意、大工棟梁・児玉九郎右衛門に研究を命じた。跳ね橋などいろいろ調査するなか、ある日、焼いていた「かき餅」の反り返りを見た広嘉がアーチ橋を発想したという。中国の杭州・西湖の6連のアーチ橋も参考にされた。
橋は1673年に竣工し供用されたが、翌1674年には流失してしまった。しかし、その年内に橋は再建され、土台の研究を命じられた湯浅七右衛門により土台石垣の敷石の補強、川底への捨石の敷設などか行われた。1682年に行われた橋の揺れを抑える鞍木、助木の設置など補強を重ね、1674年以降276年に渡って、錦帯橋はその美観を保ち続けた。
1950年に戦後の物資不足や川の浚渫など諸事情も影響し、残念ながら錦帯橋は流失してしまった。しかし、市民の強い希望があり木造で1953年に再建。今もその姿を楽しむことができる。
東京スカイツリーのデザイン監修も務めた彫刻家・澄川喜一も、高校時代にこの橋を見て彫刻家を志したという。
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