タイトル | 吉田茂像 |
作者 | 舟越保武 |
設置場所 | 東京都千代田区 北の丸公園 |
製作年 | 1981 |
吉田茂は1906年生まれの政治家、外国官。高知県生まれ。自由民権運動の闘士だった竹内綱の五男。生後10日目にして竹内の盟友・吉田健三の養子となる。吉田健三は、以前このサイトでも紹介した英一番館・ジャーディン・マセソン商会の横浜支店長など実業家としても活躍した人物だ。
東京帝国大学を卒業した吉田茂は外交官となる。国際感覚に優れており、軍部の暴走には批判的だった。外交官がこぞって賛成した日独防共協定に一人反対し、日英同盟の復活を主張した。太平洋戦争を回避しようとした吉田は軍部に徹底的に嫌われたが自説を曲げることはなかった。吉田は太平洋戦争勃発の直前まで米欧とコミュニケーションをとっており、この吉田の信念が戦後の日本のあり方を大きく左右したと言える。
1946年5月に第一次吉田内閣が発足し1954年12月に第5次吉田内閣が総辞職するまで、8年以上にわたり戦後の難しい政権運営を首班として乗り切り、戦後日本のあり方を決定づけた。
吉田には世界が見えていたのだと思う。戦争を止める事はできなかったが、戦後の日本のあり方にも信念をもってて臨んだ。舟越保武は、吉田の中に一本貫かれていたものを、見事に形にしていると思う。
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