「酒は涙」流政之

2022.8 撮影
タイトル酒は涙
作者流政之
設置場所東京都千代田区 新御茶ノ水ビル
製作年1972〜1984

この彫刻の左側は盃だろうか。右の構造物に少し傾斜がついており、その真ん中には溝のようなものが彫り込んである。左の盃から酒が溢れ、溝を伝って涙となって端からほろりと零れるのか。

流政之は放浪の作家である。20代から流を知る作家の瀬戸寂聴は「流れものの政やん」と評したという。旅、酒、料理、女との出会いで、五感を鍛錬したという。

流は1923年長崎生まれ、東京で育った。父は政治家で立命館大学創始者の中川小十郎。流は中川が57歳の時の子である。流は立命館大学に進学するも中退。海軍の零戦パイロットとして終戦を迎える。その後、日本各地を放浪し、独学で彫刻を学んだ。

酒が涙としてこぼれる場面に、何度出会ったのだろう。

「名言との対話」7月7日。流政之「質より量。たくさんの試みを行うということ。その中に可能性がある」|久恒 啓一
流 政之(ながれ まさゆき、1923年2月14日 - 2018年7月7日)は、日本の彫刻家、作庭家。享年95。 父親は政治家で立命館大学創設者の中川小十郎。流政之の経歴の中では二つのことに注目したい。 京都の立命館大学で、立命館日本刀鍛錬所...
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