タイトル | 産業遺構・錨 |
作者 | 不明 |
設置場所 | 東京都江東区 豊洲地区 |
これは「JIS TYPE A」というストックレスアンカーだと思われる。19世紀末にイギリスで開発されたホールスアンカーの日本改良型。20世紀初めに日本海軍で使用されるようになり、1951年にJIS型アンカーに指定され、今でも盛んに使われている。オリジナルのホールスアンカーはシャンクが角ばっているが、JISは丸みを帯びているのでJISだと思う。このモニュメントは、アンカーが倒れ、シャンクの上の方向へ引っ張られ、まさに爪が海底に食い込む場面を再現している。
ただし、このタイプのアンカーには大きな欠点がある。それは、ある一定以上の力がかかると必ず反転し、走錨といって錨が海底から外れて動き回ってしまうのだ。宗谷丸、海王丸の海難事故の一因になったと言われている。
豊洲地区は、大正から昭和初期に埋め立てられ、石川島播磨工業の造船所として使われた。その遺構が豊洲の各所に展示してあり、回ってみると意外と面白い。このアンカーは、世界のどこで、どんな船を把駐してきたのだろう。歴史が黒光りしている。
⁽参考)【NGK】JISって安全?
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