「110型蒸気機関車」ヨークシャエンジン社

2022.8 撮影
タイトル110型蒸気機関車
作者ヨークシャエンジン社
🇬🇧イギリス
設置場所横浜市中区 JR桜木町ビル
製作年1871(製造)、2020(建植)

この機関車は、1872年の日本の鉄道発祥の時にイギリスから輸入された最初の5型式10台のうちの貴重な1台である。110型は1台のみの輸入で、ヨークシャエンジン社からの唯一の輸入車で最も小型だった。 

はじめ京浜間で運用され、赤羽方面に移り、江尻(現在の清水)で東海道幹線の建設に従事。さらに北海道で鉄道敷設に使われ1906年ごろには新橋で暖房用として置かれていたようだ。その後、富山と名古屋を回って1920年に東京に帰ってきた。1924年に廃車となり、日本最古の機関車として国鉄大宮工場内の「鉄道参考品陳列所」に保管された。

大宮ではエンジン部分を切り開いた状態で商店街のシンボルとして展示された。また、鉄道90周年を記念して青梅でも展示された。2020年に鉄道発祥の地に110型は戻ってきた。横浜・桜木町の「旧横濱鉄道歴史展示(通称・旧横ギャラリー)」に、閉腹修理し、後ろに復元された客車を牽引した形で美しく蘇った。これで、鉄道発祥の新橋と横浜の双方に機関車が揃ったことになる。

鉄道発祥の時に日本にやってきた10台のうち1台は明治村で今でも走っている。大宮の鉄道博物館に1台、台湾の国立台湾博物館に1台、京都の加悦鉄道資料館に1台ずつ静的保存されているが、他の機関車の行方はわからない。

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