
タイトル | 日本武道館 |
作者 | 山田守 |
設置場所 | 東京都千代田区 北の丸公園 |
製作年 | 1964 |
1964年の東京オリンピック開催にあたり建設された。1964年大会では、ここ武道館で、この大会から正式競技として採用された柔道が3日間にわたり実施された。無差別級でアントン・ヘーシンクが金メダルを取るという大波乱もあった。また、デモンストレーション競技として、相撲・弓道・剣道もここ日本武道館で競技が行われた。
設計したのは山田守。1894年岐阜県出身。1917年に東京帝国大学建築科入学、在学中に、6人の仲間を集めて1920年に分離派建築会を結成した。当時の帝大建築学科では、佐野利器が中心となり、構造設計を基本とした工学面が強調されていたが、分離派はこれに異論をもち、建築の芸術的な側面も重要視する立場をとった。同1920年に東京帝国大学を卒業し、逓信省に入省。各地の電信・電話局、逓信病院等の設計を行い、逓信建築と呼ばれる一群の建築家の一人となる。
1945年に逓信省を退官し、山田守建築事務所を設立。画期的な構造で知られる京都タワーなどを設計した。
日本武道館は上空から見ると8枚の三角形の屋根から構成された正八角形の建造物。法隆寺の夢殿をモチーフにしたという。外壁に8本の鉄筋コンクリートの柱が配され、その柱から延びる鉄骨トラス構造が大屋根を支えている。トラス構造とは橋などでも用いられる三角形の構造。屋根の稜線は富士山をイメージしたものであり、日本の伝統的な擬宝珠も組み込まれている。
山田は、コンペで勝って武道館の設計をものにした。山田の感性が迸る名建築だと思う。京都タワーも日本武道館と同じ1964年の竣工。山田は、東京オリンピックの2年後、1966年に胃がんのため逝去した。
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