
タイトル | 日時計 |
作者 | 不明 |
設置場所 | 仙台市青葉区 台原森林公園 |
製作年 | 1989 |
台原森林公園に設置された日時計と太陽電池時計。太陽電池時計の方は撮り漏らした。
日時計は小原型という精密なものだという。面白いのは、先端に地球儀が付いている点。実際の地球への陽光の当たり方が再現されているとのこと。説明板は下の通り。
日時計(サンダイヤル)と太陽電池時計(ソーラーセルウォッチ)
前方にあるのが、日時計です。「時」は形ないものです。
人々は大昔、この見えない「時」を規則的な動きをする太陽の光で区切り、「時刻」を知りました。地面に立てた棒が原始的な日時計であり、影の観察が科学でした。エジプトで、3500年ほど前に作られた日時計が発掘されています。その後、ヨーロッパで、すばらしく発展し日本に伝わってきました。塩釜神社に奉納されたものが現存しています。
ここの日時計は、時刻自体が5分間隔で、更に地球儀がついた、日本が世界に誇る小原型精密日時計です。この公園の緯度経度に合わせて設計され、三角形の指針(ノモン)の先端は天の北極を指しています。時刻は真太陽時として示されれています。
日本標準時(兵庫県明石市、東経135度)と真太陽時は違います。ここでは、いつも日時計時刻のほうが進んでいます。その差は、時差表グラフを見て下さい。
その他文字盤には、次のことが記入してあります。
○夏至・冬至・春分・秋分の日の出入りの時刻と方向(方位角)
太陽の出入りと日照時間の長短を矢印で見て下さい。
○同じくその日の南中高度(太陽が真南にきて-正午ーその日一番高い位置になる仰角です。)
○磁北、磁石が示す北の方角です。真北とは違っています。
○地球儀では、太陽の光が地球を照らしている様子そのものがわかります。世界各国の昼・夜の移りかわり、白夜現象など見て下さい。地球の公転、自転をよく知ることができます。
後方に立っているポール時計は、科学の結晶である最先端ソーラーセル(太陽電池)によって動いている時計です。
上部には、宇宙のかなたの太陽から降りそそぐ、無限の光を、電気エネルギーに変えて蓄え、時計の心臓部を動かす「太陽電池」が取りつけてあります。人工衛星にも使われている太陽電池は、雨や曇りの日でも、蓄電分で機械を動かし、絶え間なく正確な、日本標準時を皆様にお知らせしています。
太陽系宇宙に生きる私達です。「太陽の光」を利用し、大昔からの方法で時を計る「日時計」とハイテク技術の太陽電池で時を計る「ソーラーセル時計」。この対照の妙から、母なる太陽の恵みにしばし思いをはせながらご覧になってください。
ここは、宇宙と地球を結び、そして、ここに集う皆様をも包みこむ「時と太陽の広場」です。
またいつか、ここでお会いしましょう。
ライオンズクラブ国際協会332-C地区第1R第1Z
仙台けやきライオンズクラブ(10周年記念事業として寄贈)
1989年6月10日(時の記念日)
1989年当時には、太陽電池を仕込んだ時計塔は最先端だったのだろう。寄贈した「けやきライオンズクラブ」は、この投稿の時点でライオンズクラブの332-C地区第1R第1Zには存在しない。検索しても情報は出てこない。寄贈元の消息が絶えても、小原型日時計は精密に時を刻み続ける。説明板は「また、お会いしましょう」と締められている。未来への手紙のようだ。
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