「ユリカモメ(仮)」

2023.3 撮影
タイトル不明
作者不明
設置場所 東京都品川区 しながわ区民公園

ユリカモメは冬に日本に渡ってくる渡り鳥で冬鳥。東アジアからヨーロッパにかけての北半球に広範囲に分布しており、日本各地に飛来し、越冬して春には北に帰っていく。

ユリカモメは東京都の鳥。世界中に広く分布している鳥なのになぜ東京都の鳥かというと、平安時代の歌集「伊勢物語」で、在原業平が次のように歌ったから。

名にし負はば 
いざ言問はむ都鳥 
わが想う人は 
ありやなしやと

恋に破れた業平は、京都から東国へ傷心の旅に出る。下総国へ渡るため隅田川の渡し船に乗ったとき、見知らぬ鳥が見えた。船頭に問うと、その鳥は都鳥だという。ああ、都の鳥よ、彼女は今どうしているのだろうか、教えてくれないか?という意味。この場合の都は東京ではなく京都である。業平の歌に詠まれた都鳥はユリカモメだったとされている。それで、東京都の鳥はユリカモメになった。

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