「鉄道院403号(西武鉄道4号)蒸気機関車」ナスミス・ウィルソン社

2023.4 撮影
タイトル鉄道院403号(西武鉄道4号)蒸気機関車
作者ナスミス・ウィルソン社
🇬🇧イギリス
設置場所東京都江東区 芝浦工業大学附属中学高等学校
製作年1886(製造)、2022(展示)

この機関車は、日本で初めて鉄道が走ってから14年目に輸入された車輌。鉄道局がイギリスのナスミス・ウィルソン社に発注したもの。従来の機種より牽引力が強く値段も手ごろで、この時代の主力機種になった。初め、この展示車輌を含め4輌が輸入されたのち、イギリスの他メーカーや、アメリカやドイツなどのメーカーの、ほぼ同一仕様の車輌を次々と輸入、また、日本車輌製造や汽車製造などの日本メーカーも同型車輌の生産を開始し、最終的にはこの型は214台を数えた。

芝浦工業大学附属中学高等学校は、1922年に鉄道省により開設された東京鐡道中学がその前身となる。このSLは、2022年の開校100周年を記念して高輪築堤の再現とともにここに設置された。

鉄道院403号(西武鉄道4号)蒸気機関車

403号の概要
1886年(明治19年)にイギリスのナスミス・ウィルソン社で製造された 400形の1両です。
同一設計車として500形・600形・700形(鉄道作業局 A8形)など存在しており、いずれもイギリスから輸入されました。後に国産の860形(A9形)、230形(A10形)などの礎となりました。すなわち、本車は我が国の鉄道の歴史を現代に伝える貴重な存在となります。
特徴としては機構が簡便なジョイ式弁装置の採用が挙げられます。
また、先輪と従輪はウェッブ式ラジアル軸箱となっており、円弧上に移動することで、動揺が抑制される機構となっています。
保存展示にあたっては、徹底した補修整備を実施しました。
また、失われていた製造銘板とナンバープレートを復元して取り付けました。

略歴
1886年 鉄道局Na.73として、ナスミス・ウィルソン社(製造N302)にて製造 
    日本鉄道が借り入れ、番号不変
1892年 鉄道局から日本鉄道に譲渡
1894年 No.20に改番
    逓省鉄道局(鉄道作業局)に返却、Jクラスとなる
1899年 房総鉄道に譲渡、No.6となる
1907年 房総鉄道国有化、帝国鉄道庁No.6となる
1909年 No.403となる
1914年 東部局にて廃車
 〃  川越鉄道に譲渡、のちにNo.5となる
 〃  川越鉄道が武蔵水電に吸収合併、番号不変
1922年 武蔵水電の鉄道部門を(日)西武鉄道として独立、番号不変
    No.4に改称
1945年 武蔵野鉄道と(旧)西武鉄道が合併、西武農業鉄道となる
1946年 (新)西武鉄道に改称
1961年 上武鉄道が借り入れ
1965年 上武鉄道から返却、廃車、所沢市のユネスコ村にて保存 その後、西武鉄道横瀬車両管理所に移送され保管
2022年 芝浦工業大学附属中学高等学校 100周年記念事業として保存

基本仕様
シリンダ直径 343mm
シリンダ行程 508mm
缶圧 9.1 kg/cm
火格子面積 1.02m
伝熱面積 60㎡
車輪直径 1321mm
動輪上重量 17.48t
水タンク容量 3.86㎥
燃料積載量 1.14t
整備重量 31.65t
全長 9188mm
全高 3607mm
全幅 2286mm

製造者 ナスミス・ウィルソン社(イギリス)
製造年 1886年(明治19年)
寄贈者 西武鉄道株式会社 殿

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