


タイトル | 海のGOMBESSA |
作者 | 井上猛雄 |
設置場所 | 東京都江東区 西深川橋台敷 |
製作年 | 1990 |
GOMBESSAは、1938年に発見された白亜紀から生き続けている古代魚「シーラカンス」のこと。GOMBESSAは、生息数の多いコモロ諸島での呼び方。
シーラカンスは、水深200m前後の海底の洞窟の中で集団で暮らしていている。卵がメスの胎内で孵化する卵胎生の魚で、かなり大きくなるまで仔は親の体の中に留まる。妊娠の期間は5年、寿命は100歳ほどだという。オスの外性器は見つかっておらず、生殖のメカニズムはわかっていない。体長は165〜170㎝だが、2mを越す個体も確認されている。体重は70〜90㎏。
鰭は筋肉質で腕のような形状をしている。これは肉鰭(にくき)と呼ばれるもので、魚類の中でも希少な特徴。陸上生物への進化の途上と考えられている。また、脊髄がなく代わりにホースのような脊柱が通っている、脳と心臓が極端に小さいなど、特徴が多い。
この橋の対岸側にも、松本哲也のゴンベッサが設置されている。なぜゴンベッサなのか、2作品もあるのかは不明。橋の両端にあるので競作ということなのかも知れない。
井上猛雄は1950年、北海道旭川市出身の陶芸家。陶壁に作出されたGOMBESSAは、深海の神秘を、素材感を含め味わい深く表現している。壁の上の2匹もアクセントになっている。
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