タイトル | 林市蔵先生記念像 |
作者 | 渡辺義和 |
設置場所 | 大阪市中央区 淀屋橋畔 |
製作年 | 1953 |
林市蔵は1867年に熊本で生まれる。5歳の時に父を亡くし、母との暮らしは極貧を極めたという。学問に励み、東京帝国大学を出たあとは官僚となり、三重県知事、山口県知事などを務めた。1917年に大阪府知事に就任すると、方面委員(現在の民生委員)制度を創設。困窮する市民の助けとなる民生委員制度は、今でも社会の大切な仕組みとして守り継がれ、多くの市民を救ってきた。
なぜ、この淀屋橋畔に林市蔵の肖像があるのか。それは、林がこの付近の理髪店で髪を切っている時、夕刊売りの母子のあまりの窮状を見て方面委員制度の創設を決意したからという。だから、この像は知事としての洋装ではなく普段着の和装、しかも座った像になっている。母子を見る林の胸中にある燃える決意を、この像は静かに表現している。肖像彫刻の傑作のひとつだと思う。
下の写真は林市蔵像に付随したもの。
民生委員の発祥
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