「早稲田茗荷」アトリエ海

2023.2 撮影
タイトル早稲田茗荷
作者アトリエ海
設置場所東京都新宿区 早稲田大学正門前
製作年2005

都内でも、谷中生姜とか練馬大根、小松菜、千住葱など、野菜の名産地として知られる場所は多い。ここ早稲田も茗荷の名産地として知られていた。このモニュメントは、小野記念講堂の前に設置された茗荷の記念モニュメント。茗荷は温暖で湿潤な土地を好む。半日陰の場所が適しており、地下茎による繁殖力はとても強い。

茗荷が群生する、往時のこの地の情景をしのばせるモニュメントだと思う。説明板が添えられている。

モニュメント「早稲田茗荷」

「野を歩む者」相馬御風追悼号(昭和25年9月)
-相馬御風「みやうが畑時代」よりー

「・・・・・・・
私が早稲田に入學したのは、明治35年で、東京専門學校が早稲田大學と改稱された第2回の入學生であつた。あの頃は早稲田大學の課程は高等豫科1年半、大學部が3年で、4月入學してから5年目の7月にはもう卒業できたのである。
明治35年といへば今から49年前になる。あまりに遠すぎる過去であるが、私はやはりあの頃の早稲田が最もなつかしい。田舎の中學校よりはお粗末な木造の校舎があちこちに散らばってゐて、周囲は杉や欅などの老樹が欝蒼として居り文字通りの「早稲田の杜」であつた。そして間近には藁葺の農家が散在して居り、みやうが畑がたくさんあった。そして私の郷里などで見ることのできなかったあの廣いたくさんの茗荷畑が、私にはひどく珍しくもあり、又たいそう美しくも感じられた。約50年後の今でも、私は時々あの茗荷畑をなつかしくおもひ出す。茗荷畑は早稲田の名物であった。
・・・・・・・・・」

2005年2月
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