「旧朝香宮邸大客室扉」マックス・アングラン、レイモン・シュブ

2022.8 撮影
タイトル旧朝香宮邸大客室扉
作者マックス・アングラン(Max Ingrand)(扉エッチング・ガラス)、レイモン・シュブ(Raymond Subes)(扉タンバンの鉄装飾)
🇫🇷フランス
設置場所東京都目黒区 東京都庭園美術館
製作年1933

1890年代から1910年代までアール・ヌーヴォーが流行した。産業革命により良質だが均質化した工業製品が広く出回ったため、その反動で装飾性に富んだ華やかなプロダクトが作られた。工芸品、家具調度、絵画、建築など分野を跨いだ広がりがあった。

アール・デコはその次の時代の潮流で、華やかさはありながら直線や弧などの幾何学模様を組み合わせたシンプルなデザインに揺り戻った。1910年代後半から1930年ごろまでの潮流だった。朝香宮夫妻は1922年から1925年にフランスに滞在しており、アール・デコの魅力をよく知っていた。1933年に竣工した朝香宮邸は、日本のアール・デコの代表的な建物になっている。

扉のエッチングとガラス装飾を担当したのはマックス・アングラン、扉の上部の半円部分を担当したのはレイモン・シュブ。直線や半円を使ったシンプルで美しい造形だ。

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