「文楽人形 静御前 義経千本桜より」吉田文雀

2024.8 撮影
タイトル文楽人形 静御前 義経千本桜より
作者吉田文雀
設置場所 大阪市淀川区 JR新大阪駅
製作年2012(再設置)

文楽は大阪発祥の、世界に誇る伝統芸能。人形浄瑠璃とも呼ばれる。浄瑠璃は琵琶や三味線を伴奏に太夫が詞章を語る芸能だが、1684年に竹本義太夫が道頓堀に竹本座を開き、浄瑠璃を人形劇として行った。竹本座は三大名作といわれる「仮名手本忠臣蔵」「菅原伝授手習鑑」や「義経千本桜」などの大ヒットをとばし、評判をとった。近松門左衛門も、竹本座の座付き劇作家として活躍した。その後、兵庫県淡路出身出身の植村文楽軒が興した文楽座が興隆したので、人形浄瑠璃は文楽とも呼ばれるようになる。

この新大阪駅に展示の人形は、「義経千本桜」に登場する静御前。頼朝に疎まれ吉野の山に逃れた義経を追って、静御前は深い山あいに分け入る。エンタメの町大阪の矜持を存分に披露するたたずまいだ。

吉田文雀は1928年生まれの人形浄瑠璃の人形遣い。人間国宝。人形浄瑠璃の場合、題目が決まると人形遣いはその題目に合わせた人形を「こしらえる」ことから始まる。自分が自在に操ることができる人形を製作することも、人形遣いの重要な役割。この「義経千本桜」の静御前も、吉田自身がこしらえ、操った浄瑠璃の人形である。

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