
タイトル | 恋弁天 |
作者 | 流政之 |
設置場所 | 東京都新宿区 住友ビル |
製作年 | 1975 |
放浪の天才彫刻家 流先生の弁天様。その恋が叶いますように。弁天様の下にはこう記されている。
恋弁天
恋はみつもの 水あれば
心は狂い 花が咲く
その昔よりこの地は
沼や池 水ゆたかなる里
水もとめてひと あつまり
さかえしという
いらい弁天をおき水をまつる
ゆえに 新宿の弁天たちは
恋には水をささぬとの伝え
つくりびと 流政之
うまれどし 1975年
かつて、新宿周辺は湿地帯で、将軍家の狩場にもなっていた。歌舞伎町のあたりも沼だった。今は水商売の街になっている。元零戦パイロットの流は、敗戦後の東京から下関まで、倒れた墓石を起こしながら放浪した。その後も、世界各地で酒と女に出会いながら放浪し、独学で彫刻を極め、各地に作品を残していった。放浪の天才彫刻家・流にとって、水と女、或いは酒と弁天様は生きるよすがでもあった。
流の弁天様が頭に乗せているのは宇賀神と思われる。弁財天は蛇の神である宇賀神と習合し、蛇が祀られた神社を頭に被っていることがある。この作品も、上半分くらいは宇賀神ではないか。
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