「和光」渡辺仁(設計)

2023.4 撮影
タイトル和光
作者渡辺仁(設計)
設置場所東京都中央区 銀座四丁目交差点
製作年1932

1881年に服部時計店(現・セイコーグループ)が創業する。1894年に、服部時計店は、この地にあった朝日新聞の社屋を買い取り、増改築し、時計塔を擁した店舗として営業を開始する。

二代目となる現在の建物は、1932年に渡辺仁建築事務所の設計により建設された。ネオルネッサンス様式の建物。時計塔の文字盤や建物の窓にはアラベスクの模様がブロンズで施されている。堂々としていながら華麗。1947年に、服部時計店の小売部門は独立し「和光」としてこのビルを引き継いだ。

ネオルネッサンス様式はルネッサンス・リバイバル様式とも呼ばれ、19世紀に現れた。ルネッサンス時代の絢爛を近代の建築技術をベースに新たに現出させた。辰野金吾の設計した東京駅や、ウィーン国立劇場、チューリッヒ中央駅など。このサイトでも、旧川崎銀行横浜支店のファザードを紹介した。

渡辺仁は1887年生まれ、新潟県の佐渡出身、東京育ち。東京帝国大学工科大学建築学科を卒業。鉄道院、逓信院、大臣官房経理局営繕係を経て独立。東京国立博物館、ホテルニューグランドなどを設計した。

和光のビルの存在自体が、銀座という街の価値や印象に大きく寄与していると思う。散歩の足も弾みだす。

パブリックアート散歩|屋外彫刻の青空広場
「旧川崎銀行支店ファサード」矢部又吉/
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