「湯島聖堂入徳門」

2024.10 撮影
タイトル入徳門
作者不明
設置場所東京都文京区 湯島聖堂
製作年1704

入徳門は、湯島聖堂で最も古い建造物で、関東大震災も東京大空襲も乗り越えた。最もラッキーな建物とも言える。湯島聖堂の唯一の木造建築。切妻造。堅牢な雨樋が特徴的だ。

名前の由来は「子程子曰、大学、孔子之遺書而初学入徳之門也」との言葉。その意味は、「子成子曰く、『大学』は孔子の最後の書であり、初心者のための徳への入り口である」ということ。

1792年(寛政4年)に、昌平坂学問所で第1回の「学問吟味」が行われた。寛政の改革の一環だった。第2回は1794年。本試験の科目は「経義科」「歴史科」「文章科」の3つ。御目見以上(旗本)の部で成績優秀の褒章を獲得したのは遠山金四郎景晋、「遠山の金さん」の父上だ。御目見以下の部の褒章は 大田直次郎(戯作者の大田南畝)だった。2人とも、この入徳門を何度もくぐったはず。江戸の綺羅星のような秀才たちがくぐり抜けた門を、自分もくぐってみる。300年の時を超えて、江戸が一気に身近になる。

(参考)旗本御家人II – 4. 学問吟味(多聞櫓文書)(がくもんぎんみ) : 国立公文書館

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