
タイトル | 但唱上人坐像 |
作者 | 林貞 |
設置場所 | 東京都品川区 帰命山如来寺養玉院 |
木喰但唱は1579年生まれ、江戸時代初期に活動した天台宗の僧で仏師としても活躍した。摂津国に生まれ、7歳で出家、13歳で木喰但誓の弟子になる。木喰とは、五穀と火食を断ち身を清めて生きる修行のこと。但唱は、佐渡、越後、信濃、相模、駿河など遊行を重ねる。1632年、52歳の時に一念発起して、信州で五体の木彫の大仏・五智如来像を造像する。1635年に但唱は、この大仏を信州から天竜川を使って江戸の霊岸島まで船で輸送する。翌年、拝領した土地に帰命山如来寺を開山し、五智如来を安置した。後に焼失のため4体は失われたが、現在も薬師如来像は現存しており、焼失した4体も復元されている。
この但唱像は、但唱の弟子の林貞の作品。信念の眼差しを感じる。
木喰戒を受けて木喰を名乗った僧は複数いる。江戸時代後期に活躍し「微笑み仏」を造像したことで名高い木彫明満上人は、但唱とは別の遊行僧・仏師である。
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